第2回定例会(6月)

平成29年第2回墨田区議会定例会議事日程 第3号
平成29年6月8日午後1時 開議

第1 議案第36号 墨田区附属機関の設置に関する条例の一部を改正する条例
第2 議案第37号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第3 議案第38号 墨田区文化・スポーツ地区建築条例
第4 議案第39号 墨田区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例
第5 議案第40号 災害に際し応急措置の業務に従事した者等に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例
第6 議案第41号 墨田区特別区税条例の一部を改正する条例
第7 議案第35号 平成29年度墨田区一般会計補正予算
第8 議案第42号 平成29年度墨114号路線(曳舟たから通り)電線共同溝工事等の委託契約
第9 議案第43号 庁舎リニューアルプランに基づく外壁改修その他工事請負契約
第10 議案第44号 旧家庭センター解体工事請負契約
第11 議案第45号 小梅橋撤去その他工事請負契約
第12 議案第46号 吾嬬立花中学校校舎新築その他工事請負契約
第13 議案第47号 吾嬬立花中学校校舎新築その他に伴う電気設備工事請負契約
第14 議案第48号 吾嬬立花中学校校舎新築その他に伴う機械設備工事請負契約
第15 議案第49号 亀沢保育園等複合施設改築工事請負契約の一部変更について
第16 議案第50号 物品の買入れについて
午後1時開議
○議長(沖山仁君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(沖山仁君) まず、会議録署名員を定めます。
 本件は、例によって、議長からご指名を申し上げます。
       9番    大瀬康介君
      27番    坂下 修君
のご両君にお願いをいたします。
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○議長(沖山仁君) 昨日に引き続き、一般質問を行います。
 順次発言を許します。
 8番・井上ノエミ君
   〔8番 井上ノエミ君登壇〕
◆8番(井上ノエミ君) 新しいすみだの井上ノエミです。よろしくお願いいたします。
 まず、山本区長に墨田区の行政改革についてお伺いします。
 私はこれまでも何回か質問していますが、現在の墨田区の行財政改革実施計画には職員の定数に関してはっきりとした計画がないように思います。
 前回の行財政改革においては、大変努力されて、100名の職員定数の削減を実現しました。しかし、今年度に新しく採用された職員と山本区長の記念写真を拝見すると、随分多くの職員を採用したと思います。これまで頑張って職員定数を100名削減したのに、また職員定数が増えてしまっては、これまでの行政改革の努力は全て無駄になってしまいます。
 そこで、山本区長にお伺いしますが、区長は墨田区の職員の定数を今後増やしていくおつもりでしょうか。それとも、前回の行財政改革に引き続き、定数の削減の努力を続けていくつもりなのか、山本区長にお伺いします。
 次に、介護予防活動についてお伺いします。
 墨田区は、3月31日に「ほっぷステップ!元気応援ガイド」を発行しました。この広報紙には平成29年度の墨田区の介護予防活動の一覧が載っています。私はこの広報紙はすばらしい取組だと思います。担当課の皆様には大変頑張っていただいたと思います。高齢者の方にとっては、大変詳しくてとても参考になると思います。これまで運動をやっていない高齢者の方も、参加してみようという気持ちになると思います。ただ、ちょっと残念な点もあります。
 まず、介護予防サポーター養成講座ですが、せっかくこの広報を見て参加したいと思っても、開催時期は11月、12月となっています。せめて6月か7月の開催にしないと、やる気になった高齢者の方も半年以上先では忘れてしまいます。また、講演会などの情報もありますが、ほとんどが10月以降の計画で日時も未定です。
 来年もこの広報紙を発行すると思いますが、是非この広報紙を見てやる気になった方の期待に応える内容にしていただきたいと思いますが、山本区長はどのようにお考えになりますか、お伺いします。
 また、介護予防活動を評価することが大変大事だと思います。千葉大学には予防医学センターがありますから、連携できたらすばらしいと思います。ただ事業を実施するだけでなく、より効果的な事業にするために、専門家と一緒に活動していただきたいと思いますが、区長のお考えを伺います。
 次に、学校教育について伺います。
 山本区長が就任してからこの2年間に、子育て支援の事業は大きく前進しました。若い世代の方は、子どもを持っても墨田区に住み続けていける環境がだんだん整備されてきました。さらにずっと墨田区に住んでもらえるためには、墨田区の小学校、中学校が大変大事になってきます。区内にいい学校があれば、そのまま墨田区に住むことも考えるでしょう。墨田区の将来にとって、それだけ学校教育が大事です。いじめのない学校をつくる、学力もしっかり伸ばすことも大事ですが、私は墨田区では英語教育を充実することが最も大事だと思います。
 加藤教育長は東京都とのパイプをお持ちですから、優秀な英語の先生をスカウトすることも可能だと思います。2020年からは小学校3年生から英語が始まりますが、墨田区では是非前倒しに実施していただきたいと思いますが、山本区長の英語教育に関するご見解を伺います。
 また、本年度から始まる中学生の海外派遣に関しては、税金による派遣ですので、公明正大な選考が行われないと区民の信頼を失います。誰もが納得する選考が行われる必要があると思いますが、どのように選考するのか、山本区長にお伺いします。
 次に、多文化共生社会の実現について伺います。
 最近は、私の地元にも外国人専用のゲストハウスが幾つもできて、近所で外国人をよく見かけます。今後も墨田区に一時的に滞在する外国人は、ますます増えていくと思います。また、山本区長は千葉大学の留学生の施設を墨田区に誘致する計画だと理解しています。世界から留学生を受け入れるためには、留学生が住みやすい墨田区をつくる必要があります。
 総務省は自治体の国際化のために、多文化共生の推進計画の策定を促しています。東京都でも目黒区、大田区、足立区などでは進んでいるようです。私は墨田区でも多文化共生の推進計画を作成して実施していくべきと思いますが、山本区長のご見解を伺います。
 また、そのためにも区役所のグローバル人材の養成が必要だと思います。総務省の関連団体では、自治体職員の多文化共生のための研修や職員の海外派遣事業などもやっています。墨田区の多文化共生事業のための人材養成を早く始める必要があると思いますが、山本区長のご見解を伺います。
 次に、観光対策についてお伺いします。
 昨年、両国の観光案内所ができましたが、私はどうも素人の仕事だという印象を受けました。以前にも指摘しましたが、観光案内所には国際的なサインがありますが、これがなかったり、英語の名前自体も適切ではない、また、外部から場所が分かりにくいなどの問題がありました。
 観光対策は墨田区の経済にとって大変大事な分野です。山本区長がリーダーシップを発揮して、観光のプロの人材を活用して、観光対策を実施していただきたいと思いますが、ご見解をお伺いします。
 次に、児童相談所の設置についてお伺いします。
 本年度から23区でも児童相談所の設置ができるようになりました。早速、江戸川区では、設置に向けて準備室をつくりました。江戸川区に児童相談所ができると、現在の江東児童相談所の負担は相当軽減されると思います。しかし、児童虐待は増えています。
 墨田区としても真剣に児童相談所を持つべきか検討する必要があると思います。既に専門家を集めて検討を始めているのでしょうか。現在の検討状況を山本区長にお伺いします。
 最後に、指定管理者制度についてお伺いします。
 指定管理者制度は大変重要な制度ですが、保育園を指定管理者に任せることについて、いろいろ心配する声があります。私は区民の参加による指定管理者のチェックが必要だと思います。区民と指定管理者が一緒になって、施設をよりよく運営していくような建設的な関係をつくることが必要だと思います。
 墨田区として、区民参加による指定管理者の施設運営というものを今後考えていく必要があると思いますが、山本区長はどのように考えているのかご見解をお伺いします。
 また、指定管理者制度について一番大事なことは、情報公開だと思います。例えば、区からの委託費がどのように使用されているのか、このような情報をホームページで公開することが今後必要だと思います。区議会議員の政務費の領収書をインターネットで公開しなければならない時代です。区民は区議会議員だけではなく、指定管理者についても大変厳しい目を向けています。指定管理者の情報公開について、山本区長のご見解をお伺いします。
 以上で、私の質問を終わります。どうもありがとうございます。
   〔区長 山本亨君登壇〕
◎区長(山本亨君) ただいまの新しいすみだ、井上議員のご質問に順次お答えします。
 まず、職員定数についてお答えします。
 職員の定数については、行財政改革実施計画に基づき、平成23年度から27年度までの5年間で100名の削減目標を達成しました。採用については、退職者等に見合う一定程度の採用を見込む必要もありますが、東京オリンピック・パラリンピックへの対応など期限が決まっている事業は、任期付職員採用制度を活用するなど、適正な定数管理に努めています。併せて、子育て支援、東京都からの権限委譲、児童相談所の移管などにより、これまで以上に行政課題が増え、これに対応する事務事業も増加傾向にあります。
 このことから、引き続き事務事業の見直しや民間活力の活用などにより、行財政改革に積極的に取り組み、定数抑制に努めるとともに、必要な部署に適切に配置していきたいと考えています。
 次に、介護予防についてです。
 初めに、今年3月に発行した「ほっぷステップ!元気応援ガイド」の掲載事業の中に、開催が11月以降のものや開催日時が未定のものがあるというご指摘についてです。
 この応援ガイドは、新年度を控えて1年間の主な介護予防活動をお知らせして、その利用を促進するものです。本紙は、直近の予定の案内と年間スケジュールの一覧性等を目的としたものです。日時など詳細未定の事業もありますが、内容が決定し次第、適切にご案内しますので、ご理解をお願いします。
 次に、介護予防活動の評価についてです。
 昨年度、介護予防・日常生活支援総合事業を開始して以来、区ではさまざまな介護予防事業を行っていますが、現在、その普及と更なる充実を目指しているところです。その評価については、所管部局において随時行っていますが、今後、専門的な知見の活用も含め、その評価方法について研究したいと考えます。
 次に、学校教育についてです。
 ご指摘のとおり、本区の学校教育をより魅力あるものとするため、英語教育の充実は重要と考えています。今後、ますますさまざまな国から墨田区を訪れる外国人が増えることも踏まえ、将来のすみだを担う中学生の海外派遣を本年度よりスタートするなど、英語教育の充実に力を入れてきたところです。
 ご質問のありました小学校3・4年の外国語活動については、本区では、今年度より段階的に時間数を増やし、来年度から年間35時間の新学習指導要領の先行実施を計画しています。
 また、中学生海外派遣の生徒の選考については、希望する生徒が誰でも応募できるようにし、各学校で派遣生徒を選ぶのではなく、教育委員会事務局で応募者全員の第一次書類選考、一次通過者の二次面接選考を適正に実施して決定したと聞いています。今後とも、教育委員会において公正に選考が行われるよう連携していきます。
 次に、多文化共生社会についてです。
 多文化共生社会の実現に向けた取組は平成25年度に策定した墨田区文化芸術の振興に関する基本指針に多文化共生と国内・国際交流の推進として位置付け、これを基本計画事業として具体化し、日本語ボランティア養成講座や外国人のための専門家相談等を実施してきました。今後も、外国人が住民の一人として地域社会での活躍を実現するため、東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に、基本計画に示された多文化共生社会の考え方を基礎としながら、具体的な施策を検討していきます。
 区役所のグローバル人材の養成が必要とのご指摘については、通信教育による語学学習の助成や窓口英会話研修等を実施し、職員の対応力を高める取組を行っているところです。また、青年海外協力隊への職員派遣事業として、平成25年度から2年間職員を派遣するなど、国際化に対応する人材の育成に努めています。今後も、引き続き職員の育成に努め、国際化に対応していきます。
 次に、観光対策についてです。
 ご指摘の両国観光案内所は、日本政府観光局、JNTO認定を受けた外国人観光案内所であり、iマークも掲げ、世界標準である「Tourist Information」という表記を行っています。案内については、英語対応のほか、中国語、韓国語なども可能となっています。
 なお、現在、特段混乱もなくご案内ができていると考えていますが、場所や入り口等が分かりにくいというご指摘もいただきましたので、観光協会に申入れをし、改善すべき点については検討していきます。
 次に、児童相談所の設置に向けた検討状況についてです。
 平成28年第4回定例会でご報告したとおり、現在、特別区児童相談所移管準備連絡調整会議を設置し、23区共同で検討を進めています。今年度からは世田谷区、荒川区、江戸川区の3区をモデル的確認実施区として児童相談所設置に向けた東京都との確認作業を行い、その情報を各区で共有しながら、具体的な取組方法を精査していきます。
 本区としては、まずは子どもの安全を確保し得る専門人材の育成に注力し、専門家会議などの設置については、先行3区の動向を見ながら検討していきます。
 最後に、指定管理者制度について順次お答えします。
 1点目は、区民参加による指定管理者の施設運営についてです。
 ご指摘のとおり、区民の声を施設運営に反映させることは重要と考えます。そこで、指定管理者制度導入施設においては、利用者アンケートをはじめ、意見箱の設置などを行っています。また、保育園等の施設、福祉施設については、福祉施設第三者評価を受けるなど、より詳細な区民ニーズの把握に努めていますので、ご理解をお願いします。
 2点目は、指定管理者の情報公開についてです。
 指定管理者導入施設においても、直営施設と同様の透明性が確保されるべきであると考えています。
 そこで、本区と指定管理者との協定書において、本区の情報公開条例の趣旨に基づき、必要な措置を講ずることを求めており、各指定管理者において適切に行われていると認識しています。今後も引き続き、透明性の確保に努めていきます。
 以上で、新しいすみだ、井上議員に対する答弁を終わります。